イマジナリーデイ
パットメセニーである。
パッとしないメセニーではない。
パットメヤニーでもない。
パットメセニーである。
メセニーはジャズギタリストであると言い張る友人がいる。
フュージョンとは言ってほしくないそうである。
気持ちはわかる。
でも、これ、ジャズか??
はあ?
ジャズとは言えないであろう。
ジャズっぽくさえもないだろう。
しかし、メセニーはジャズギタリストである。
そんな、音楽である。
ところが、そんなのんきなことは言ってられない音楽である。
こんなにぶっ壊れた音楽って他にあるの?
超絶音世界。
タイトルナンバーの”イマジナリーデイ”。
一曲目から大変な騒ぎである。
一体どうやったらこんな音楽を構築できるんだ!
まさに人間の音楽想像力の極限である。
これをジャズと言われても、アグレッシブすぎてフュージョンでさえ無い。
現代音楽的と言えなくもないが、しっかり小難しい理論で構築されているわけじゃない。
あくまで自由な音楽だ。
十分にポップな精神であるといえる。
二曲目なんて完全にポップですから。
でも、CDの帯には”ジャズ/フュージョン”と書いてある。
もうね、ジャンル分けっていうのは意味がないんだ。
あくまで、どの棚に並べるかの目安でしかない。
演歌でないのは確かだから。
棚わけ分類項目ということでよろしいでしょうか。
大体さー、
このアルバムの7曲目。
”The Roots of Coincidence”
これを、メセニーはライナーノートの中で「完全にロックになったよね」などとのたまっている。
それ、もうロックじゃん!
ロックだと思うよ。そうしか聞こえないもんね。
ジャズミュージシャンが作り出したロック。
それでいいよね。